こひちろうの独り言 |
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R54で横谷の天神トンネルをぬけると、旧道に天神社がある。すこし赤名へ登ると道路脇に農産物販売書があって、「荷車の歌」とカンバンがかけられている。
「荷車の歌」は、戦時中に思想犯として投獄されていた「八代 巴」の小説の題名で、三国錬太郎主演の映画になっている。学生時代にいま話題の「蟹工船」とおなじような小説として読んだ覚えがある。三良坂に「八代 巴記念室」もあるほどで、この地方ではわすれられない小説だとおもう。が、内容はすっかり忘れていた。 岡三淵の殿敷屋敷の前にある表示に、この建物の案内に並べて、荷車の歌の案内があって、赤名峠を荷車をひいて往復した主人公が、この屋敷に女中さんとして奉公していたとある。学生時代の思い出がよみがえってきて、おどろいた。「ココカ!」という印象だった。 この小説は、実話からできたと作者もいっていて、赤名峠に県道ができた明治から、馬車に変わり、自動車に変わる交通の変遷が時代として書かれていて、読み返すと、先日来この備北山中の生活が仔細に語られて、どうしても、走ってみなきゃイケンと。 「ナナシキ(小説では地名は変えてあると作者がかいてある)は大地主で、地上にみえる財産もはかりしれないが、地下にかくされた財産もはかりしれない。それは朝日輝く三本杉のもとに埋めてあると言い伝えられていた。・・ナナシキの旦那を殿様のようにあがめていた。旦那がでかけるとなると、近所の一軒残らずから一人づつのお供がでて、籠をかついだり荷物をかついだりして、荷次所まで送って出た。」そうかかれた屋敷があることが、おかしくて、その屋敷を整備する力が小説にあったことに、驚いた。 その旦那を存在させたこの岡三淵は、中国山地の脊梁にある。そばの人々は荷車を押す仕事でもしないと、生きてゆけない。なのに、旦那はいる。このことが、どうも気になるのだ。この土地に秘密があるのだ。 そうなら、この土地へ入る道をすべて走ってみようか。 岡三淵はひろい空がひろがる東西1km南北500mほどの標高460m盆地で、お屋敷の前で川が合流して淵をつくる。西からも、南からも、東からもうっそうとした杉の森の中500mをこえる峠、それも急坂であがってくる道を登る。 不思議なことに気づいた。西には天神川の深い谷があり、南から上ると、天神社が鎮座するところから、細い道が九十九になる。東の横谷にも天神さんがあられる。北の赤名には、出雲国風土記にも書かれた、天神さん・菅原道真の祖先・ノミノクスネがいる。 宮本常一は、天神社はその地域の境をまもる神として、境界に鎮座することが多いといっている。大宰府は海外との境。防府は九州かな? そうなると、この岡三淵は東西南北、天神でかこまれている。当然岡三淵の人たちが境界を引いたのでなくて、その外の人たちによって境界されてると、考えるほうが自然だろう。 荷車の歌のなかにこんな歌があった。「国境にいざよう雲や、国ばらの、雪もしぐれもこの御山より」 寒くてしんどい冬は山からやってくる。そんなところに暮らす人たちは・・。 今年の紅葉ははやいと新聞がかいていた。御山に冬の雲がかかるのも速いのだろう。
by forumhiroshima
| 2009-10-02 13:31
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