こひちろうの独り言 |
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中野の賀茂神社から東に古道をゆく。そばに幹線道があるのを避けて走る。旧街道は幹線道のなかに溶け込んでしまっている。
古道がその幹線道と交差するところに大きな看板がたっている。銅鐸の里と書かれている。 梅原説によれば、出雲大国の存在証明が、出雲「荒神谷/加茂岩倉遺跡」の銅剣・銅鐸・銅矛などの銅の総量の存在だという。オオクニヌシやこの子供のアジスキタカヒコネの時代に、これだけの銅をもち、その加工ができるところを王国ではないとすることは出来ないだろう、という。 この出雲の両遺跡が発見されるまえには、出雲での銅鐸の発見はなくて、中野の隣のここ仮屋からの発見が一番西の遺跡だった。大正3年のことだという。この大きな看板は、出雲での昭和59年発見のころに、ここもそうです、銅鐸あります!ってことでできたのだろうか、カンバンの立ち姿、力入ってる。 銅鐸は667年、琵琶記湖畔の大津京の建設現場で発見されたという記録が一番古い。そのころすでに、いまと同じようにこの銅鐸が何に使われてのか、知られていなかった。それでも、荒神谷/加茂岩倉遺跡からみつかった銅鐸は国宝に指定されている。オオクニヌシの王国の国宝でもあるってことでもある。だれにとっても、とても興味深いと思わす、マジカルな古代の遺品なのだろう。 「私は[そもそも銅鐸の起源は鈴である]という説を支持するものである。鈴も鐸もその音が神秘的であり、神を喜ばせる音を響かせるものであろう。梅原猛」そののち銅鐸は巨大化して「聞く銅鐸から見る銅鐸への変化 梅原猛」があり、大津で見つかった銅鐸は5尺5寸(166cm)もあったという。ここ仮屋の銅鐸は二つ見つかっていて、40cmほどで、東京国立博物館にいってしまっている。銅鐸の初期のもの、のようだ。 銅鐸の音色については、「銅鐸をみていきますと、あれがひとつのお祭りをするために使ったものだったとはいえますけど、これが本当にりっぱな鋳物であったかどうかということは、どうもそうじゃない。あの鋳物を叩いてみるとわかるのです。銅のなかに錫とか鉛とかがうまく合金されますと、それはたいへん良い音を出すのです。しかし銅鐸を叩いてみるとボコンボコンと音がして、あまり良い音はしないのです。だから楽器としてはほとんど意味をなさないほど・・宮本常一」という評価もある。銅鐸の材料の青銅はその時代には大陸からの青銅でできたものを鋳直してつかっており、合金の正しい配合はできていなかったことを強調している。それに、常一さんぐらいのたくさんの経験のある人なら、どこかで銅鐸ボコボコやったにちがいないと、思うけど。巨大化したのも、音がよくなかった、からか? が、梅原猛は「最近、下鴨神社(京都)の宮司、新木直人氏から聞いた話であるが、下鴨神社にも銅鐸があり、重要な神事、たとえば葵祭の神事を行なう時には必ずこの銅鐸を鳴らすというのである。」常一さんが叩いた銅鐸は不調だっただけなのだろうか、な。 銅鐸の意味はさておき(これってすごく面白いのだけど、さておき、です)ここの賀茂神社のすぐそばに銅鐸があったということ、そして667年に銅鐸は何に使われたのかの記憶が失われていたということ、このことは、島根県誌や邑智郡誌にある、この賀茂神社が783年に京都から勧請、の記載が危うくおもえる。この賀茂神社の神事にも、銅鐸が使われていたとすると、この神社の建立は銅鐸が2世紀ごろの祭器といわれるのだから、7世紀よりずっと以前のことになりそうだ。そう思うことは、この矢上盆地の古代の時間が、あふれるように自分にむかって流れ出てくると思うのだが、銅鐸の音色はボコボコなのか澄んだ音色なのか、どっちでもいい、聞こえてきそうなのだが、これって・・やはり病気だろうかな。 アジスキタカヒコネの神を祭る鴨族の人々は、移動する人々であったようだ。出雲の加茂岩倉遺跡でみつかった銅鐸の同じ型から作った銅鐸が和歌山の大田で見つかっている。和歌山の大田から「たまちゃん列車の貴志川線」の沿線にはオオクニヌシやイソタケなど出雲の神々が鎮座している。紀ノ川をさかのぼれば、葛城の高鴨神社におられるアジスキタカヒコネにあえる。出雲国風土記にも島根半島と奥出雲にその姿が記載されている。 「平安時代以前から成立し、鴨県主のいたところは狩猟に関係した人々が多く住んでいたようである。宮本常一」 奈良時代、この石東とよばれる邑智郡に賀茂麻呂という役人がいたことを「石見町誌」が述べている。そのことと平安時代にここが京都の賀茂神社の神領となるなど、この土地と賀茂とが「時代を重ねて関係が継続している」ことを述べている。その賀茂の人々は移動しながらこの地に現れたとなれば、狩猟と焼畑農業を営んでいたことなる。彼らが、どこからおいでになったか?は、さておき。 石東の出羽、矢上盆地の東に、同じく古くから人々が居住した三次盆地の、いまの中国道三次インタチェンジの信号の東側の工業団地でみつかった遺跡がある。1982年この工業団地の造成工事で北をながれる馬洗川を見下ろす丘の上に直径4mのちいさな竪穴住居跡(高蜂遺跡)がみつかった。ここには、すでに縄文時代の住居跡がみつかっており、それによく似た住居跡であったのだが、その住居跡になかに、縄文土器と弥生土器が同じ地面に混在して発見された。「縄文時代の料理は深い鉢で材料を煮る、煮詰まれば水をたし、また食材を投入する煮炊き方法であったと、推測される。弥生時代になって米を食べる方法は、壺の口をゆるやかに外反させ、それに蓋をのせて、[米を炊く]方法になった。(この料理方法で出来るのがメシ。蒸してできるのが飯・イイ。)この二種類の土器があることから、この遺跡で暮らしていた縄文の人々が稲作をおこなう弥生の人になろうとしていた・・。三次市誌」 彼らが、稲作を学ぶ対象となる弥生人たちが、稲作の祭りに銅鐸を使っていたことは、その銅鐸に刻まれた絵柄によって推測されている。だとすれば、賀茂の人々、鴨族の人々ってことになるのじゃないか。三次の縄文の住居に住んでいた夫婦は、どちらかが縄文ビトで片方が鴨族の弥生ビトで、混血のチビが遊んでいたり、ってこともありえるよね。 どんどん妄想が、銅鐸の地のカンバンの横でふくらんでくる。銅鐸発見の地の真東の丘に、銅鐸の時代の後に墳墓と古墳の集積地が見つかっている。このあたりは、古い。
by forumhiroshima
| 2012-08-08 19:49
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