出雲にノミノクスネという人が上代にヤマトで活躍したという。相撲の起源にもなった勝負に勝った人で、また古墳に生き埋めに家来たちがなることを、悲しんで天皇にハニワを代わりに埋葬するように進言して、採用されたという。
宍道湖の南側に流れ込む来待川中流に天満宮がある。祀られた菅原道真はこのクスネの子孫で、ここにクスネを分骨した墓がある。分骨した墓は兵庫県の福知山の土師にあるという。この墓を出雲墓と呼んでるのだそうだ。ハニワは土師器で、この製造にクスネたちがかかわったという。大阪の土師の里は菅原道真のふるさとになる。
この器つくりは、土師という場所のほかノミという場所でもおこなわれ、そのハジとかノミ・ノーミとなの名として残ってるという話がある。能美島もそうかもしれない。
出雲と大和の交流や支配の話はたくさんある。この地域の連絡をりたルートは幾つもあるのだろうが、出雲墓という場所、古代のクスネの活躍を思うと、どうも兵庫県がキーワードになる。
自転車で古代のルートを走るなんてことは、できない。道が違う。が、車輪からつたわってくる登り下りの有様は、自分の足で移動した人々に重なっては、あるまいか?
兵庫県加古川市から加古川をさかのぼって、氷上という場所で舞鶴湾へながれこむ由良川を下ると、標高100m。峠なしというルートがある。このルートは京都、大阪、鳥取へともあって、陸路の陰陽と近畿の連絡路が交差する、「氷川回廊」と呼ばれる。
河口から河口まで140kmほど、ほとんどストレートな道。加古川、由良川の分水嶺には水分公園まである。
そのルートをタダタダ、走ってみました。自分は7時間弱ですが、日帰りコースなんて人たくさんおられるでしょうね。
出雲通い路なんてことは、思わなかったけど、「へーフラットなんだ」と、実感しました。