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こひちろうの独り言


マネージャーの独り言を綴ってみたりします。
by forumhiroshima
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夏走り/神の領域

 立岩ダムサイドで、雨が強くなってきた。ここには十方山へと瀬戸の滝への登山口が並んであって、登山の人気スポットになってる。きれいなトイレがあたらしく設置されてる。ここの軒先へ逃げ込んだ。カミナリが近い。といってもカミナリさまが怖いだけでなく、だれもいないダム湖藩がガスに煙って、雨音とカミナリの世界にいるのが怖くなった。
 瀬戸の滝は60m以上もあろうかという県内一の瀑布だときく。瀬戸は瀬戸際のことで、神々の魔界との境界線ってことだろう。そう思うほどここの森は深い。いつもならダムの湖面をまうサギたちも姿がみえない。そのうち待ってっても雨脚はかわらないから、飛び出した。というより、早くここを去りたかった。
 ダムへの吉和川の入口の橋から傾斜がついて杉の森の中の道になる。暗い。川は白濁してゴウとながれている。
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マムシ注意のカンバンのキャンプ場をすぎると、道は蛇行しながら高度をかえぎ、パーンとあかるい場所へとびだす。吉和の駄荷がその場所。地名はここで駄馬を休憩させ、積荷を締めなおしたからだという。すぐに道の右の茂み奥に神社がみえる。温泉神社。ここに温泉場があるが、すっかりすぐ前に出来た女鹿平スキー場の施設の名が凌駕してしまった。でもここいい。
夏走り/神の領域_d0089494_19144980.jpg

ここまでくると、温泉にはいらなくても、ホッとする。神々の魔界から逃れたって場所で、あの森の重圧が懐かしくなる場所でもある。
吉和川をトレースして南下すると、国道R186にでる。そこに大きな標識がそびえている。「八郎杉」
夏走り/神の領域_d0089494_19164679.jpg

今は村でなく廿日市市になったが、ここの名産だという。国道ぞいにスギの宣伝っても、ってことは、きっと誰もわからないとおもう。この村の出身でおおきな材木会社をつくりここにスキー場をつくった社長さんの遺言で、「八郎杉を絶やすな!」といわれた。といつか新聞にあった。この村の人たちが、これをみて、うなずけばいいのだろう。

八郎杉はこの豪雪地帯で、その葉が雪をうけることが少ない構造で、枝の雪折れがすくなく、おおきく成長するここだけのスギだという。
 吉和から県境へ中津谷にながれる主川、太田川支流へはいる。入口からうっそうたるスギの森がつづく。これが八郎スギなんだろうか。この先に主川から分岐した八郎川があって、その流域が八郎杉の生産地になってる。ここの県境をこえる場所にはトンネルがあって、そこから三郎谷とい名になって、島根県の匹見へ降りてゆく。下った場所から東へ行けば、三葛の集落がある。「三葛は匹見上村の南隅にあるささやかな部落で盆地をなしている。・・百姓で生活をたてている所だが、山もひろく生活は豊かである。つい近頃まではどこえ出るにも歩くほかなく、まったく人里はなれた隠里であった。家はいま45軒ある。昔は家は7軒であったとも100軒あったという。どちらも本当だったにちがいない。というのは、土地を拓いたのは7軒であったらしい。それが100軒にまで増えた。しかるに天保7年の飢饉でやられてしまった。ずいぶんひどいガシンで一軒の家のものが死に絶えたのは珍しくなかったという。・・そうして家が減ってしまった。その後昔のようには回復しないというのである。宮本常一昭和14年」魔境の集落はいま、どうなってるのだろうか。人々はきっと神々に追い出されたにちがいなかろう。いや、オレとちがってがんばってるかな。
 三葛から西へ下ってゆくと七村に入る。三郎谷の大神ケ岳には神社があって秋祭り七村はここで神楽を舞う。八郎川の北には十方山、その西に五里山と。ないのは1、2、4、6、・・なんて、地図を探してしまう。なんでここはナンバース好きなんだ。
夏走り/神の領域_d0089494_20134050.jpg

 八郎川との分岐に通行止のカンバン。県境から匹見へはぬけられない様子。これって峠までの走りにはありがたいね。車まずこないもの。十方林道の分岐をすぎて、エーって登りで県境へ、ここの峠を「御境」と確定したのは、この西中国山地をあるいた桑原良敏氏。宮本常一との双璧の人と自分は思っている。両人とにかく歩いて、そして話してくれる。

ここで自分の時計を見た。
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横川のアンダーパスから7時間半。競技やってる選手たちはきっと4時間かからんだろうね。でも、オレ言い訳なしです。楽しかった。

 ずーっと、ずーっと昔、広島の大学のサキクリング部ってのがあって(いまもあるらしいけど)そこの連中がある日、目を輝かせてはなしてくれた。ある女子部員が、一人で市内から戸河内をぬけ、恐羅漢山の前山の内黒峠(標高990m)を往復したという。そのころ内黒峠の道はいまとちがって直登坂があって、ダートだった。もちろん戸河内も未舗装がいっぱいあった。「スゴ、快挙」だとおもった。それにはなしする学生の目がキラキラしていて、彼女、かなりの美女?と想像したのがを鮮明に記憶している。そのあと、自分もランドナーで挑戦してみた。もう三十年もまえの話だが。そんな昔話思い出した。
 帰りは吉和の中国道のインター横をぬけて、ずるする登る石原峠ごえ、アットの間で戸河内インター。R191を下って、飯室から太田川橋経由。これがいちばん早いとおもう。が、午後なら向かい風にちがいないです。
by forumhiroshima | 2010-08-29 20:10
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