こひちろうの独り言 |
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京都は平坦な土地だといっても、切廻りのコースに小さなのぼりがある。旧白川通からの勝軍地蔵の尾根、そのあとの真如堂と黒谷も盛り上がっている。黒谷の光明寺は明治維新のときの会津藩の駐屯地で新撰組の番所もあった。それはここから大阪城が望めるほどの展望であったからだという。会津藩士墓所もある。どうみても要塞っぽい。
そこから直線に南下して粟田口の青蓮院にむかう。ここは中世の東海道の出発点で山科を越えて琵琶湖に。 回峰行をおこなう比叡山・延暦寺を開いた最澄は、「漢氏」という渡来系の子孫。回峰行をはじめた相応の師匠・円仁は中国・道教の寺、赤山禅院の創建を望んだといい、そこへの回峰行が行われる。最澄、円仁、相応ともに近江の人。 最澄の一族の長とされる「三津首は中国の後漢の苗裔で、応神朝に渡来したという伝承を持っているのだが、最澄のうまれたころとは五百年の隔たりがあり、現在。室町時代の先祖の話をもちだすようなもので・・雲と風と/永井路子」 「滋賀は最澄の氏族だけでなく、漢人が圧倒的に多かったらしい・・・近江国志賀郡はざっと漢人のくにであったと考えていい。・・最澄が生きている時代/桓武天皇のころ/・・畿内に住む人々の約三割が(外国系)であった。・・積極的に(外国系)という出目が称された時代である。 司馬遼太郎」 2001年今上天皇は、桓武天皇の母・高野新笠が渡来系であり、半島・百済王族の遠縁であることを“韓国とのゆかり”があると発言されている。 アメリカ・ケネディ家の曾孫の娘を嫁にした総理大臣とでも、いまにたとえられるのかな?実はアメリカ人なんだと、思っている若い人は多いとおもえるのだが、最澄の時代はその対象が中国であったのだろうか。 コースは行者橋を渡る。橋のたもとの説明板によれば、“ここから京都に入る”ということらしい。東大和通で八坂神社へ。そこから下河原通、八坂通、産寧坂と清水寺へ。 ![]() ![]() 八坂神社の祭神は牛頭大王、スサノオともいわれる。スサノオは新羅からの渡来神。清水寺では、渡来の東漢人を祖先とする坂上田村麻呂を本願(望んでできた)と位置づけている。 中世の京都都市図(寺社勢力の中世/伊藤正敏)がある。この頃の鴨川の川底は高く、氾濫源をひろくもっていて、そこに町がひろがっていた。文字どおり河原町だ。その氾濫源は徒渡りで、いまもそうだけど、歩いて渡れた。一ヶ所だけ橋がかかっていた。それがいまの松原橋。これは中世の五条橋で松原通が平安京の五条通になる。 ![]() 「五条橋は鴨川を一っ飛びに越えるのではなく、中洲に一旦着地して川を越える。この五条中島には洪水があるたびに流されては再建される法城寺という寺があった。飢餓で死んだ人々の死骸が埋められていた。寺社勢力の中世/伊藤正敏」 その松原通を西へ向かい、堀川通から三条通にはいり、祇園御旅所へ。いまは祇園社の神輿はやってこないが、中世にはここに向っていた。境内に掲げられたちょうちんには祇園祭発祥の地とあった。そして神泉苑へ。ここに祇園社から出た三基の神輿が各々の方向に向かいここに集まってきていた。神泉苑は平城京造営時につくられて、天竺の善女龍王を勧請している。 ![]() ルートは二条城を巻くようにして千本通・平安京/朱雀大道を北上する。東西にはしる丸太通との交差点あたりが、平城京・大極殿になる。 回峰行者が満行すると、御所にわらじ履きのままで宮中の御殿にあがる“土足参内”をするが、回峰行をはじめた相応が清和天皇からゆるされたという伝承があるから、9世紀後半のことだろう。今の土足参内は東の御所でおこなわれる。切廻りのルートが大極殿に真直ぐ入るから、その記憶が残っているのだろうか。 ![]() ここから五番町、七本松通とこまかく曲がる。そして北野天満宮へ。 天満宮は10世紀半ばの創建で相応の時代にはおおきく遅れる。天満宮は菅原道真が祭神。 天満宮も祇園社・八坂神社も、流行病防止の神様。この2社に加えて、比叡山の東の日吉神社が、「御霊」からおこる災害や疾病から守ってくれるお祭りがあった。5月日吉神社、6月祇園祭、8月北野祭。この3つの祭りのスタートは日吉神社での日吉小五月会で、四つがセットになっていた。 この祭りのスタートを日吉神社がにぎっていて、その日吉神社を比叡山・延暦寺が握っている。 そしてこの祭りは中世順当にはおこなわれなくて、祇園祭が真冬ということもあった。それは比叡山が、幕府に要求することがあって、その処置がなされない場合にそうなった。人々は「御霊」から守ってくれるのは、この神々でしかなかった。不満は幕府へむかった。 幕府に強い圧力が比叡山からかけられた。日吉も祇園社も天満宮もすべて中世には延暦寺の末寺だった。 天満宮をでて、東へむかう。ここでも上御霊神社に参拝する。そののち下鴨神社を経由して赤禅院へ。 京都がすっぽり石垣で囲まれたことがある。秀吉がつくった聚楽第を守る“お土居”で、江戸時代にさっさと取り除かれたが、天満宮などに残っている。大きなもので、その上の大木の茂りに時を感じる。その“お土居”は7口といって7箇所しか開けられていなかった。 ![]() ![]() 信長に徹底して焼き討ちされた延暦寺の京都切廻りは、この“お土居”をどうしただろうか?と考えて、ルートと“お土居”の関係を調べてみた。もちろん、オドイだったからなんだけど。“お土居”がコースにかぶさる場所が清水寺をくだった松尾橋だった。中世の地図をみつけて、五条通が松尾通だとわかって、すくなくとも、このコースは比叡山焼き討ちを乗り越えたと思えた。 「お山」とよばれた比叡山は中世の京都を支配したのだろうが、やはり、京都守護「御霊」を祈祷することだと感じた。 一方、京都の町人は「御霊・疫神」を退治する方法をみつけた。彼らはキラキラするもの、また賑やかな楽や音曲をすごくよろこんで集まってくる。山鉾はその集合させる装置で、町中をまわって、ねこそぎバブリーズ。そして山を一気に解体して、捨ててしまう。少将井とか大宮にあった井戸とか神泉苑の池にほっぽりだす、お祭りで、「お山」が信長にふみつぶされても、しぶとく存続されている。 「お山」比叡山の元三大師が捕まえた、いや比叡のお坊さんが疫病神を追い払った姿だとも、いわれる魔よけのお札がこれです。いまも配られていますよ。 ![]()
by forumhiroshima
| 2013-05-09 17:16
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