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こひちろうの独り言


マネージャーの独り言を綴ってみたりします。
by forumhiroshima
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中山から中山へ

奥出雲の大呂のたたら製鉄が始まったニュース。一度だけだが、見学させてもらった。忘れられない景色だった。播磨の岩鍋からかんな製鉄の神様が白い鳥にのって出雲の比田の桂の木に舞い降りた。そこから出雲の製鉄が始まったと伝承が伝えられる。大呂はその桂の木から南へ中国山地奥にある。


中山のそば矢賀の中世に石風呂の地名があったという(宝 子丸・中世の風爐)。風爐(イロリ)とも書かれる。鍛冶屋や製鉄の関連をいわれる。たたらの炉から流れ出る溶解した鉄を「湯」といい、炉は呂とも、爐とも書かれる。あったかい湯がたまった釜を風呂という所以だともいう。


中山の地名は大野と地御前の間のごみ焼却場そばに四郎峠の南にもある。西国街道が通過していて、中山の地名に街道が通るケースが多いことといわれることにも一致している。

中山が“山の名”では東区福田にある。福田の福は“吹く”だという。そこに三篠川にむかって開ける谷間から北風が駈け抜ける三田峠がある。古代のたたら場は風の強い場所に設置され、風の方向に炉をむけると、送風作業が楽になる。風が吹けば桶屋がもうかる、よりたたら師が楽できる。風呂の“風がつくこと”はここにつながっているのだろうか。

中山から中山へ_d0089494_05523032.jpg

古代に伊福部と呼ばれる一族が全国に広がって福の地名を残している、とは谷川健一・青銅の神の足跡で記述している。この福田も伊福部の存在を指摘している。


風の地名か、一族の記憶なのか。


福田の木の宗山の南の尾根、三田峠のそばに二世紀ごろ埋葬された銅鐸、銅剣、銅戈(ドウカ、鉾とも)が明治24年に発掘されている。卑弥呼の時代のものだ。県下では此処以外に銅鐸発掘は世羅西町ほかない。

そしてこの3点のセットは全国でここでしか発掘されてなく、福田の他地域との交流の広さが指摘される。福田の青銅器は他所から、もたらされたと考えられているからだ。

中山から中山へ_d0089494_05492706.jpg

中山の稲荷神社の東南に「中山貝塚」が発掘されている。縄文・弥生の長い時代に使用されていて、貝塚は貝の廃棄所でなく墓所で再生復活の祈りの場でもあったといわれる。発掘品の中から沖縄の特産の貝を加工した腕輪が見つかっている。お付き合いの広さにおどろく。卑弥呼の時代にここに市場があって、沖縄の歌もきかれたかもしれない。


古代集落の痕跡は温品をぬけて馬木峠へ登る県道のそばの温品川にかかる丸子橋をわったて東の安芸高校のグランド地下にもあって、弥生時代の集落が発掘されている。県道はバスの離合もむつかしい幅で自転車のヒルクライムはバスには追われて、とにかく前進!と集中させてくれる。このルートは古代からの道で、弘法大師伝説をたどってみると、このルートが浮かんでくるという報告があった。後ろから追われるバス路線となっても、長い時間が積み重なって勾配が一定に踏み固められた、どこか人懐っこい道だと思う。そして、中山の貝塚を守った人々のこの道は山上の祭祀場への祈りの道ではなかったか。福田の青銅の祭器がそう思わせる。


ニホの海を渡り到来した海の人は祭祀の山へ向う。すでに到来し山へむかって人生を切り開いた祭祀を司る人々は海へ通ってくる。その道は塩の道、そして祖先たちのレジェンド。それを弘法大師到来の言い伝えが、コースをなぞっている。祖先の伝承が弘法大師に委託される。


県道は高速道路のジャンクションをくぐる。すぐ左手に木の宗山が表れる。左へ深川にぬける三田峠への標識もあって、そこで川ぞいの峠道が向う尾根の右の中腹に目をこらしてほしい。茶色い板が見えそばに岩が見えるだろう。そこが銅鐸の出土地。

中山から中山へ_d0089494_05501662.jpg
出土地には峠道の右に木の宗山登山口の標識から登山になる。自転車用のビンディングシューズは、やくに立たない。

でも登った。


出土地の岩に坐る。ここが古代の祭礼の場所なのだろうと眼下に広がる福田をみていると、・・いきなり眼下の民家群が消えて、藁屋根の農家が点在する景色にかわった。広い谷間の向うは馬木と呼ばれる牧場で、ひろい草原になって石垣でかこんである。牧から数人の馬上の集団が北へむけて砂煙をあげて駈けぬけていった。かれらは吉爾候部・キニコベの一族で東国から移され、ここに定住した。彼らには製鉄技能があり、開墾の道具作成などで富を蓄積している。彼らは最初は府中・石井城に置かれたというが、・・ふと、後ろに気配を感じた。振り向くとそこに・・。陽だまりの暖かさがこころよくて、ウトウト寝ていました。

中山から中山へ_d0089494_05504739.jpg

このごろ黄金山への早朝ランニングで、年寄り冷や水で膝をいためてしまっていた。一ヶ月、やっと自転車にのったのだが、のぼりは大変なもんで・・トホ。おつかれでした。

一眠りで、すっかり、すっきり。


近くの黄幡神社へ向った。背景の山の雑木林と区分できるほどの鎮守の木々が茂っている。木々の繁み目指して走ると、そこに鎮座されていた。黄幡神社は南区の大河にもあり、また比治山神社は元は黄幡神社と呼ばれた。大河の神社の祭神に金屋子神が由来にあげられている。たたら製鉄の神だ。

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境内に由来が掲示してある。祭神は泉津道守神・ヨモツノミチモリとも武将守護の八将神とも、と書かれる。金屋子神は鎮座されてないようだ。泉津道守神の神紋は五亡星とされることが多いようだ。ダビテの星、この国では魔よけの印だという。由来も泉津道守神は「悪霊や疫病が村に入らぬように・・」ともある。青銅埋葬地を守るようにも思えた。


黄幡神社が鎮座する木の宗山の東、県道をはさんで中山がそびえている。中山の山頂へむかってある参道の石段から丘にのぼると八幡神社が鎮座している。中山を右回りに伸びる急坂は鍋土峠ととばれ、峠の先は湯坂になる。鍋、湯と伊福部一族との関連を妄想させてくれる。

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by forumhiroshima | 2015-01-26 05:53
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