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こひちろうの独り言


マネージャーの独り言を綴ってみたりします。
by forumhiroshima
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不思議な財産家

サケを追っかけしたために,江の川の西に今回走っていない石見・瑞穂,いまは邑南町にゆくことにした。ひろくて,細い線になった道がうねった谷間に伸びて,どこもおもしろそう。その中で瑞穂道の駅のある,田所をまわってみようと決めた。

宮本常一の中国山地民俗採に昭和14年この場所をたずねた記録がある。その中こんな記述があった。
「島根県邑智郡田所村・・・・田所村を中心にして,一帯に洲浜という姓の家が多い。20戸ぐらいはあろう。その本家は大草の洲浜家だと言われている。この姓の一族は皆財産家である。そして本家は特に尊敬せられている。この家はいろりにずっと火を焚いて飯や茶をにているが,この家ではヒドメとて,火のついている木を夜は灰の中に埋けておいて,朝はこれにて火を燃やすことにしている。この火は秀吉のころから続いているといわれる。
伝説によれば同家はこのあたりきっての旧家であって,丁度秀吉の朝鮮征伐の時,人夫にあてられた。一人の旅僧がこの家を訪れて托鉢すると,一家のものが憂いに深く沈んでいるので,そのことを聞くと,右の旨を答えた。僧は気の毒におもって,それでは私が身代わりに行ってやろう,その代わり勤めを果たして帰ってきたら寺を建てていただきたといった。
僧は無事に勤めを果たして戻ってきたので,同家では矢上村へ安楽寺という寺を建てた。今洲浜氏は安楽寺の門徒である」

大草にむかった。谷間がせまくなってきたころ,民家を見付けた。表札は洲浜,よこに下新屋と屋号まである。屋号からすると,ここが洲浜氏の本拠ではないようだ。下は川下のことだろうし,新屋は当然新しい分家になののだろうから。と,尾根をまくように流れのそばを道はのぼって,すぐに開けた谷間にでた。数軒の農家が離れて建っている。表札は一軒をのぞいて,みな洲浜とあった。

では本家は?と見渡してみる。囲炉裏がいまもあるなたヒドメもいまも続いていることになるのだけど。

一軒だけ藁葺の家がいちばん奧に。その藁葺はちょうどそれにおおいかけるような工事が行われていた。本家はここなんだろうか。

石見の山間部にはいって,民家が広島ではみられない,横にすごく長いことにきずいた。たしか丹後半島の民家も瓦の色はちがっていたけど,よこに長く,丹後ではその長さをささえる横の張りがぶっとく,またそれが前から見えるようにつくられていた。それほどの材料の木がここらで採れたってこと。石見もそんな横の張りをもっているのだろうか?とおもっている。そんな長い家はとても歴史がありそうにも思える。

その藁葺の工事中の民家はそんな長い家ではなかった。そのすこし下に長い民家がある。

こんなことで,本家はわからないけど,ここにある,どの家もおおきな構えで,みな本家におもえる。「秀吉からか!!」

もうひとつ旅の僧が立ち寄ったということは,この谷に往来があったってことだろうか。道を詰め,急坂をあがると,尾根に大朝にでる亀谷林道がのびている。そんな昔からの峠越えってことなんだろう。

でもこの財産家といわれる洲浜って家は,どうして財産家に,それも一族みな,なれたのだろうか?これも,解らないけど,もう一つこの家が建てたという安楽寺をさがしに,隣町の矢上へ,きっつい登りに。
不思議な財産家_d0089494_2012934.jpg

by forumhiroshima | 2006-12-22 20:01
<< 宮本常一の追っかけ サケ >>


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